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2025.07.17

「眠りSCANの導入と今後の動き」

生活を送る中で「睡眠」は大切な要素で、不眠になると睡眠のリズムが崩れ、日中の眠気、活動量の低下などを引き起こすことがあります。

また、昼夜逆転や認知機能の低下を招き、認知症の進行を早める可能性もあると言われています。

当院では、生活リズムや就寝環境を整えるなど、定期的にケアプランを見直し、不眠に対してのケアも行っております。

しかし、ベッドで横になっているが眠れない、夜間は静かだが実際は起きているなど睡眠状態を詳細に把握することが難しいことがあります。

今回、睡眠の評価や十分な眠りを確保するために「眠りSCAN」という見守り機器を導入しました。

眠りSCANとは、寝返り・呼吸・心拍などをモニターで見ることができ、1人1人の睡眠状態を把握するシステムです。

確認をすることで覚醒している、または眠りが浅くなっている状態を確認し、タイミングをみてケアに入るなど、なるべく睡眠の妨げにならないようにするメリットがあります。

また、不眠が続くようなら日中の活動量を増やし夜間はゆっくり休んでもらう事や眠剤の服用する時間を検討するなど、利用者様のケアを見直せる事もできます。

今回、様々なステップを踏んで導入に至った流れをご紹介させて頂きます。

 

STEP1.導入前のイメージと基本的知識の習得  

先に導入している他施設(石川県)に数回見学に行き、使用方法をはじめ現場での活用方法や注意点など生の声を聞いてきました。  

また、一定期間、実際に眠りSCANを仮導入し、かがやきではどのように活用できるかを職員間で検討しました。

 

STEP2.眠りSCANについて職員への勉強会  

ベッドでの設置方法や基本的な操作方法などを全職員に向けて導入前の勉強会を実施しました。

 

 

 

 

STEP3.眠りSCANの設置

業者からの機器説明などを行い、すべての入所者様のベッドに眠りSCANを設置しました。

 

STEP4.モニターを見ながらのケアの検討

 パソコン上だけでなく、持ち運びしながら確認できるスマートファンを持ち、睡眠状態を把握しながら、

利用者様にとって適切なタイミングにトイレ誘導や巡視を行っています。

 

 

 

 

STEP5.眠りSCANを用いてのケアの見直し

 カンファレンスの際は、実際の睡眠データをみて夜間不眠になる原因を考えます。日中の起きる時間や回数を考え、夜間に十分な睡眠がとれるようにケアの見直しを行います。

 

令和7年2月に導入したばかりで、まだまだ十分に活用できていませんが医師・看護師・介護士など、多職種が眠りSCANを見ることができ、利用者様の日々のケアが検討できる機器です。

 今後も眠りSCANの基本的操作や睡眠などの分析方法を習得し、利用者様のケアの質向上に努めていきたいと思います。  未来職場づくりチーム